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映画界とメディアから300人を超えるゲストを迎え、‘Women in Motion’トークが開催されました。今シーズンの幕開けとなるトークには女優のキャリー・マリガンが出席し、大スクリーンで女優が演じなければならない理想の女性像について語りました。「スクリーンで女性が不完全な人物を演じることはめったにありません。つまり、女性は少なからず検閲の対象だということです。(中略)私は女性が原作の中で不埒なキャラクターである役を何度か演じたことがあります。しかし、そのシーンは編集の過程でカットされました。その理由を尋ねると、『善良ではない女性を大衆は好まない』と言われました。」キャリーはこうした現状を打破するために議論をして、解決策を見出すことの重要性を強く主張しました。また、ロンドンのロイヤル・コート・シアターがチーム全員で行動憲章に署名し、実践していることを引き合いに、「議論がなされることは良いことです。しかし、具体的なアクションへとつなげていくことがより重要です」と語りました。
中国市場に関するトークは、『VogueChina』のチーフ・エディター、アンジェリカ・チャンが司会を務め、脚本家兼プロデューサーで、中国における自主映画界のキーパーソンとされるヴィヴィアン・チュイが、監督は性別ではなく作品で判断されるべきであると次のように述べました。「女性監督と男性監督にはもちろん違いはありますが、その違いを解消するのは不可能で、女性には女性の、男性には男性の長所があります。私は良い監督とは現代的視点を持ち、女性を小道具として扱うのではなく、作品の中で女性に敬意を払うことができる人物だと考えます。つまり、監督としての良し悪しは性別とは一切関係ないということです。」このトークには歌手で女優の李宇春(クリス・リー)も参加し、映画の中で女性が演じる役柄の幅を広げることが重要だと語りました。同じくスピーカーとしてこのトークに参加した歌手のズータオは「女性はありのままでいるべきであり、やりたいことをして、その権利を大いに主張すべきだ」と述べました。
女優でありプロデューサーのサルマ・ハエック=ピノーは、自らを含む82名の女性映画制作者による歴史的な階段を上りながら、長年の夢が叶ったことを実感しました。「人々の考え方が変わり、状況は変化しつつあります。人々は何が最も重要な問題かを自覚しています。私たちはこれまで誰も対処してこなかった悪しき習慣を新しい視点でとらえています。今後も開かれた議論が重要であり、継続していかなければなりません。」今年、設立10周年を迎えるケリングファンデーションを通じて、サルマ・ハエック=ピノーはこの目的のためには女性だけでなく男性の協力が不可欠であると強調しました。
また、女優のエミリア・クラークは素晴らしいスピーチを行い、女性キャラクターも男性キャラクターと同様に描かれるべきだと訴えました。「‘強い女性’の話をするのは、もううんざりです。女性としてありのままでいましょう。私がどんな気持ちで女性を演じているのかー。何も大それたことはありません。女性を演じる、ただそれだけです。強くなければ、どんな女性なのか?女性に他の選択肢はないのでしょうか?いい加減にうんざりしています。肉体的なこと以外に『強い男性とは?』なんて聞かれたことは一度もないのですから!」エミリア・クラークは「職場での男女平等に関する契約の義務化は、前向きな変化を促すために最も有望な手段でしょう」と語り、女性が意見を述べるためのプラットフォームを提供すること、さらには法的な枠組みを強化することが重要だと述べました。
第4回‘Women in Motion’トークの最後には、女優のアイサ・マイガが映画界において黒人女性が直面する人種差別問題について語りました。彼女は、女性の言論の自由を求める運動は2017年にアメリカから始まり、フランスもその流れを継続しなければならないと言います。「事実、私たちはアメリカから多くのことを学んでいます。彼らには長きにわたる黒人解放、そしてフェミニスト運動の歴史があります。私たちフランス人もそれとは別の現実の中で生きているからこそ、主張すべき強い意見を持っていると確信しています。私たちには克服すべき別の課題があるのです。(中略)事実、困難はインスピレーションの源にもなっていて、私は困難と拒絶の克服という観点からフランスならではの創造力を強く信じています。」さらに、彼女は様々なフェミニズム運動が連携し、力を合わせて不平等に立ち向かわなければならないと述べました。「架けるべき橋は数多くあります。(中略)私は自分と異なる女性、すなわち私の理想とは別の視点やライフスタイルを持っている女性とも語り合うことが非常に重要なことだと考え、自分にはその用意ができていると感じています。」同日、アイサ・マイガは常に二流として扱われることや偏見を強いられることへの苦悩を綴った『Beingblackisnotmyjob』を共同執筆した15人の黒人女優と共に階段を上りました。
5月13日(日)には、国際映画祭で最高の盛り上がりを見せるカンヌのPlace de la Castreにて‘Women in Motion’ディナーが開催されました。200名のゲストを前に、‘Women in Motion’アワードがフランソワ=アンリ・ピノーとピエール・レスキュール氏、ティエリー・フレモー氏から米国映画製作者のパティ・ジェンキンスに授与されました。また、ヤング・タレント・アワードは女優のサルマ・ハエック=ピノーによって、カタルーニャ出身の映画監督であるカルラ・シモンに授与され、ケリングからは同氏のフィルムプロジェクトに対して5万ユーロの資金援助が行われます。
総勢200名のゲストには、イザベル・ユペール、ダイアン・クルーガー、レア・セドゥ、ゴルシフテ・ファラハニ、レティシア・カスタ、クラウディア・カルディナーレ、キアラ・マストロヤンニ、李宇春(クリス・リー)、アナイス・ドゥムースティエ、セシル・カッセル、クロエ・セヴィニー、ヴィルジニー・ルドワイヤン、クレマンス・ポエジー、そしてヴァンサン・ペレーズ、ピエール・ドゥラドンシヤン、マット・ディロン、ズータオ、ローラン・ラフィットらが参列しました。また、ケリングとカンヌ国際映画祭は、アニエス・ヴァルダ、エイヴァ・デュヴァーネイ、リサ・アズエロス、レベッカ・ズロトヴスキ、ドゥニズ・ガムゼ・エルグヴァン、ヴァレリー・ドンゼッリ、ヴィヴィアン・チュイ、コスタ=ガヴラス、ロベール・ゲディギャン、アンドレイ・ズビャギンツェフ、クリストファー・ノーラン、ロナルド・シャマらもディナーに招待しました。さらに、サンローランのクリエイティブ・ディレクターを務めるアンソニー・ヴァカレロやサンローランCEOフランチェスカ・ベレッティーニ、グッチCEOマルコ・ビッザーリ、モデルのエメリーヌ・ヴァラーデ、アンジャ・ルービック、シャルロット・カシラギたちもディナーに出席しました。
‘Women in Motion’について
Women in Motion’プログラムは、映画産業のスクリーン上、また制作者側における女性の地位をめぐる議論を活発化させ、その動きを反映するように促すことを目的としています。ケリングとカンヌ映画祭のパートナーシップの一環として2015年5月に発足した‘Women in Motion’は、現在カンヌ映画祭の公式プログラムに欠かせないものになっています。プログラムは大きくトークとアワードの二つの要素にて構成されます。トークは、一人または複数のゲストが参加して映画祭期間中に行う一連のオープン形式のインタビューで、映画産業における女性に関する諸問題について検討し、意見を交換するプラットフォームを提供します。ジョディ・フォスターやダイアン・クルーガー、ロビン・ライト、サルマ・ハエック=ピノー、ジュリエット・ビノシュ、クロエ・セヴィニー、アニエス・ヴァルダ、フランシス・マクドーマンドをはじめとする映画界のスターを迎えて、映画に対する女性の貢献に関する経験や意見を交換したり、映画界における女性の地位向上に向けた彼女たちの考えを共有します。‘Women in Motion’アワードは、カンヌ映画祭の「プレジデンシャル・ディナー」の席で、毎年、象徴的な活躍を見せた人物と、前途有望な才能をもつ人物に授与されます。後者には、映画プロジェクトのための制作資金も授与されます。
ケリングについて
グローバル・ラグジュアリー・グループであるケリングは、ファッション、レザーグッズ、ジュエリー、ウォッチ製品を扱う、選び抜かれたラグジュアリーブランドを擁しています。グッチ、サンローラン、ボッテガ・ヴェネタ、バレンシアガ、アレキサンダー・マックイーン、ブリオーニ、クリストファー・ケイン、トーマス・マイヤー、ブシュロン、ポメラート、ドド、キーリン、ユリス・ナルダン、ジラール・ペルゴ、ケリングアイウェア。シグネチャーである、«empowering imaginationイマジネーションをその先へ»のとおり、ケリングは想像力を伸ばし、明日のラグジュアリーを創造することで、ブランドがその可能性を最もサステナブルな方法で実現するよう後押ししています。2017年には108.23億ユーロの収入を達成し、グループ社員の数は年度末時点で29,000人に上ります。
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