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次世代のサステナビリティ戦略「Crafting Tomorrow’s Luxury - 未来のラグジュアリーを創造する」を発表してから3年になる本日、ケリングは「サステナビリティ進捗レポート」を発表しました。 ケリングは、2025年の目標達成の為、堅調な進展を遂げ、地球温暖化を1.5℃未満に抑える道筋の基礎を築いています。
2017年1月、社会的・環境的持続可能性を事業の中核に据えるというケリングの長期コミットメントは、2025年までに実現を目指す野心的な目標からなる新戦略として具体化されました。同戦略は、環境改善、グループ内外の社会福祉の向上、将来を変えるイノベーションの推進から成り立っています。過去3年間に渡り、企業はサプライチェーンの上流を含む事業活動全体がもたらす影響について説明責任と透明性を持たなければならないとの認識のもと、先駆的な取り組みである環境損益計算(EP&L) を通じて、ケリングは自社の持続可能性に向けた前進を追跡してきました。
「私たちは、法の責任範囲外の活動も含め、ケリングの事業活動が及ぼした影響について、透明性のある報告をすることに長年取り組んできました。サプライチェーン全体に対する高い目標を立て、サステナビリティに向けた進捗を記録することで、確実に気候変動対策と社会面の便益を進展させていることを確認することは欠かすことのできない取り組みです」とケリングの会長およびCEOを務めるフランソワ=アンリ・ピノーは述べています。「新たな10年のスタートにあたり、私たちの業界は大胆な行動を起こさなければなりません。私たちが自社の脱炭素化の挑戦に効果的に取り組むためには、透明性と幅広い協力が重要です」
ケリングのサステナビリティ戦略はグループのラグジュアリー・ブランドを包括します。進捗は、自社の事業活動とサプライチェーン全体について73 の環境重要業績評価指標 (eKPI)で測ります。これには、店舗、事務所・倉庫、輸送、製造・加工、さらには原材料の製造と産出まで(GHGプロトコルの上流のスコープ1,2および3) まで含まれます。目標の3本柱は、 ケア(配慮)、コラボレート(協力)、クリエイト(創造)です。 以下は、 ケリングの2025年のサステナビリティの目標へ向けた、これまでの主な成果です。
地球へのケア(配慮)
o 2015年から2018年の間において、グループ全体の環境への影響をEP&Lの原単位で14%削減し、2025年までに40%削減するという目標に順調に向かっています。
o 自社の事業活動において、グループのGHG排出量の原単位を77%削減 (2015年から2018年の間のGHGプロトコルのスコープ1と2) 。再生可能エネルギーの使用率は、少なくとも7か国においては100%、ヨーロッパでは78%、グループ全体では67%。
o さらに、科学的根拠に基づく目標(SBT) として掲げるGHG排出量50% 削減に対し、原単位を36%削減(2015年から2018年の間)
o 最優先事項としてGHG排出を回避、削減し、毎年残りの排出量をオフセットすることで、グループとして2018年現在、自社の事業活動とサプライチェーン全体において完全にカーボンニュートラルを実現しました。ケリングは、重要な森林と生物多様性を保全し、地域コミュニティの生計をサポートする、検証済の最高クラスのREDD+プロジェクトを通じて排出量をオフセットしています。
o 2018年1月、環境保護、社会福祉、トレーサビリティ、化学薬品使用、動物福祉のベストプラクティスを進める「原材料および製造プロセスに関する基準」を開発し、オープンソース化しました。グループはすでに68%のアライメントを達成しています。
o 宝石や時計に対して、100%エシカルゴールドの調達を達成し、2025年までに他の主要な原材料についてもサステイナブルな調達を100%にする目標に取り組んでいます。
o 2025年までに主要原材料のトレーサビリティを100%にする目標に向け、88%を実現。
o 2019年5月、業界の慣行を改善し、コラボレーションを進めるために、ラグジャアリーとファッションのための初めての動物福祉スタンダードを策定しました。
o 民間企業としては初めて「生物多様性と生態系サービスに関する政府間科学政策プラットフォーム」(IPBES) と 提携して、生物多様性科学を支援しています。
o ラグジュアリー産業で初めて、2017年の結果を2018年の統合報告で発表しました。また、企業の持続可能性の意義を投資コミュニティと共有するために、ケリングは、2019年11月に、特にグループの環境、社会、ガバナンス(ESG)基準に焦点を当てた説明会を始めました。
人々とのコラボレート(協業)
o ケリングは、グループの全てのレベルにおいて女性が代表的立場で確実に活躍できる環境を整えつつあります。2018年の時点で、ケリング・グループのマネージャーの50%、全従業員の63%、エグゼクティブ・コミッティーのメンバーの33%、取締役の60%を女性が占めており、CAC 40指数(ユーロネクスト・パリの株価指数)を構成する企業の中で、シニアマネジメントにおける女性の割合が最も高い企業のひとつとなっています。
o ケリングは、60近い国々において、全ての従業員を対象に、先進的な育児休暇ポリシー(養子を含む父親、母親の育児休暇に関する規定)を策定し施行してきました。
o ケリングは、モデルの福利に関する憲章を策定して実施しています。18歳以上のモデルのみを起用します。
o ケリングは、マイクロローン、スキルトレーニング、教育を通じてサプライチェーンの地域の女性のエンパワメントに取り組みました。
o ケリングは、サステナビリティとラグジュアリーファッションに特化した初めてのMOOC(大規模公開オンラインコース)をロンドン・カレッジ・オブ・ファッションと共同で開発しました。コースは中国語にも翻訳されました。これまでに、150か国から、33,500人を超える受講者が無料で参加しています。
o ケリングは、パリの Institut Français de la Modeにて、"IFM - ケリング・サステナビリティ・チェア"高等教育・研究センターを発足しました。
o ケリングは次世代の職人をサポートすることでラグジュアリーのノウハウとクラフツマンシップを守り続けています。2019年時点では20を超えるプログラムが開設されています。
新しいビジネスモデルとイノベーションのクリエイション(創造)
o ケリングは、中華圏での、変化をもたらすことが出来得る前途有望なスタートアップやテクノロジーを発掘するため、Plug and Playと"K Generation Award"を中国で共催しました。また、世界中のスタートアップに投資し続けています。
o ケリングはウォッチ&ジュエリー用にサステナブル・イノベーション・ラボ (SIL)を設立しました。また、マテリアル・イノベーション・ラボ(MIL)の規模を拡大し、3800のサステイナブルな生地を所蔵してデザインチームを支えています。
o ケリングは持続可能な原材料へのシフトをサポートするため、エシカル・ゴールド・プラットフォームといった、革新的な融資メカニズムを作りました。
o ケリングは、サプライチェーンを通して、トレーサビリティの技術、マッシュルームレザーや環境に優しい染色といった環境への影響の少ない代替材料と製造プロセスなどを試行しました。試行を超えて、ケリング・グループはイノベーションの規模を拡大し、2019年末には、金属を使わないなめし方法がコレクションの24%に採用されました。
o ケリングは、素材の再利用と、商品の提供にリサイクルや再生利用のオプションを取り入れるための新しい方法に注力しました。
o ケリングは、ファッション業界では初めて、再生農業に関するパートナーシップを結び、ケリング・グループのサプライチェーンにおいて、革新的なソルーションを促進することに重点をおいています。
o ケリングは、ステークホルダーに対し今までにない透明性を提供するため「デジタル EP&L」を立ち上げ、ラグジュアリー業界やファッション業界に対し、自らが環境に与える影響の複雑についての理解を進めるため、基礎データをオープンソース化しました。
o 業界全体で広がる循環性を支持する姿勢とコラボレートし、EP&Lメソドロジーを製品の循環するフルライフサイクルへと拡大することを目的に、製品の消費者の使い方や寿命ついて理解するための、国際的な調査を実施しました。
o ファッション&テキスタイル業界における主要企業が、主な環境問題に関し結束するためのファッション協定 を立ち上げました。現在では63の企業が調印しており、これまでで約250のブランド、産業の30%以上が参加しています。
「私たちの進捗報告は2025年のサステナビリティ目標に向けた頼もしい成果を反映している一方で、短期のサステナビリティの目標を達成し、今後数年でさらに前進するためには、やるべきことが膨大にあります。」と、チーフ・サステナビリティ・オフィサー兼国際機関渉外責任者を務める、マリー=クレール・ダヴーは述べます。「私たちは常に先を見越し、豊かで再生可能でかつ公平な未来を構築するため、私たちの業務に関わる人々をサポートし、生物多様性を含む地球の限界(プラネタリーバウンダリー)に適合した科学に基づいた目標を設定していきます。私たちは進捗や直面している課題について透明性のある定期的な報告を継続します」
ケリングについて
国際的なラグジュアリーグループのケリングは、ファッション、レザーグッズ、ジュエリー&ウォッチにおいて、一連の有名ブランドを展開しています。ケリングアイウェアに加え、グッチ、サンローラン、ボッテガ・ヴェネタ、バレンシアガ、アレキサンダー・マックイーン、ブリオーニ、ブシュロン、ポメラート、 ドド、キーリン、ユリス・ナルダン、ジラール・ペルゴなどのブランドがあります。戦略の中心に創造性を掲げるケリングは、持続可能で責任のある方法で未来のラグジュアリーを築きながら、各ブランドが創造的表現の点で新たな限界を設定することを可能にしています。私たちの署名に、こういった信念が表れています:「イマジネーションをその先へ」2018年には137億ユーロの売上高を達成し、グループ社員の数は年度末時点で35,000人に上ります。
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