ケリングがエコ包装のデザインツールを公開

ケリングは、2025年までにBtoBおよびBtoCの事業全体で使い捨てプラスチック包装材の廃止を目指しています。2018年に「原材料および製造工程に関するケリング・スタンダード」を発表して以来、グループは新しい包装のソリューション開発に際して循環性を考慮してきました。ケリングは今回初めて、「エコ包装のデザインツール」を公開します。CITEO+との共同開発により、グループが長年にわたり蓄積してきた洞察と知識をまとめたものです。

ケリングのオープンソース・アプローチと透明性への取り組みに沿って、このツールキットは、包装材のデザインと実装戦略に焦点を当てています。このツールキットは、他の業界を含めた企業が使い捨てプラスチックの包装材への依存を減らし、今後施行される欧州の規制を遵守するための推奨事項を提供することを目的としています。
 

グループ傘下のいくつかのブランドは、すでにこれらのソリューションの一部を導入しています。例えば、グッチは2019年に、イタリアの倉庫からサプライヤーに向けてアクセサリーを配送する際に、再利用可能なプラスチック製の保護ボックスに切り替えました。このプロジェクトで考案された取り組みは、現在、他の国々にも拡大されており、2024年初頭にはフランスで、倉庫から店舗への商品の配送に関するパイロットプロジェクトが開始される予定です。さらに、「テイクバックプログラム」の一環として、グッチは2019年より、トレー、カバー、段ボールなどの産業用梱包材を回収し、原材料輸送に再利用しています。この取り組みには、サプライチェーンに関わる37の関係各社が参加しています。

サンローランは、すべての業務において使い捨てプラスチックの排除に取り組んでおり、2023年にはBtoCでレザー製品を保護するために使用されていたプラスチックを、FSC認証のリヨセルに切り替えました。2024年11月までに、BtoBでデリケートな衣類用の100%FSC認証の紙製カバーの生産を開始し、ポリプロピレン製カバーからの移行を完了する予定です。
ポメラートは、BtoCの取り組みとして、現在100% FSC認証の紙製ショッピングバッグを提供しています。この紙袋は、持ち手が100%のオープン織りの紙でできており、耐久性を高めるために底が補強されています。ラグジュアリーさを損なうことなく、ジュエリーブランドとしてのサステナビリティへの取り組みを訴求しています。

サステナブルなラグジュアリーへの移行をリードするケリングは、こうした取り組みを拡大し、2025年までにグループ全体が目標を達成することに専心するだけでなく、業界全体にソリューションを提供することにも力を入れています。
 

ケリングについて

ケリングは、ファッション、レザーグッズ、ジュエリー製品を扱うメゾンおよびケリング アイウエア、ケリング ボーテを擁するグローバル・ラグジュアリー・グループです。傘下のブランドはグッチ、サンローラン、ボッテガ・ヴェネタ、バレンシアガ、アレキサンダー・マックイーン、ブリオーニ、ブシュロン、ポメラート、ドド、キーリン、ジノリ1735。戦略の中心にクリエイティビティ（創造性）を掲げるケリングは、サステナブルで責任のある方法により未来のラグジュアリーを築きながら、各ブランドがそれぞれの創造性を自由に表現することを可能にしています。このような信念が「イマジネーションをその先へ」（“Empowering Imagination”）というケリングのシグネチャーに込められています。また、 2023年には196億ユーロの売上高を達成し、グループ社員の数は年度末時点で49,000人に上ります。