ニューヨークのパーソンズ美術大学写真科卒業。卒業後、ニューヨークをベースに写真家として活動を始める。2001年のアメリカ同時多発テロ事件を体験、翌2002年に訪れたアイスランドの水の風景に魅せられ、作品制作のため通い始める。2009年から、アイスランドで出会った双子の姉妹を8年に渡り撮りため、写真集『Eagle and Raven』(赤々舎 2020)を発表。自身が生まれ育った京都の風景や日本のアニミズムという、日本から失われつつあるものともつながっていると稲岡が語る本作品を展示する。
2014年に創業550年を超える家業の十六代当主となり、本家尾張屋当主と写真家、二つの顔を持ちながら活動を続けている。
1991年単身渡米、ペトロリアハイスクールに留学し、オフグリッド、自給自足の暮らしの中で学ぶ。帰国後、1996年より写真家として活動を始める。ハワイ移民を通じた福島とハワイの関わりをテーマに、2018 年、『KIPUKA』(青幻舎)を上梓、第44回木村伊兵衛写真賞、第44回伊奈信男賞受賞。最新作品集に『A NEW RIVER』(bookshop M 2020)、著作に『キプカへの旅』(太田出版 2018)など。コロナ禍でライトアップが中止となった東北の桜の名所を歩いているうちに「自然と人間の境界が曖昧になった」という岩根が、暗闇のなかで桜と伝統芸能の舞を撮影した作品「NEW RIVER」を展示。
主な個展に「The Plants in the Voynich Manuscript」(IMA gallery 2019年)、「OPEN FRUIT IS GOD」(gallery blanka 2015)、「icedland」(Place M 2014)。主なグループ展に「浅間国際フォトフェスティバル」(長野 2019)、「LUMIX MEETS BEYOND 2020 by Japanese Photographers #4」(アムステルダム、パリ、東京 2016)などがある。突然変異の動物や人工交配の植物を博物学的観点からとらえ、人間の体と対比させてフレーミングし撮影。希少性の高い個体や、人工的に生み出された改良品種の姿をアーカイブした作品「mutation / creation」を展示する。
大阪ビジュアルアーツ放送・映像学科卒業。2008年、自身の家族の日常を赤裸々に撮った『母恋 ハハ・ラブ』を赤々舎より出版しデビュー。2013年には、ホステスとして夜の人々と生きながら撮った『ゼィコードゥミーユカリ』を発表。以後、精力的に作品を発表し、2019年にがんと闘い向き合う女性のポートレートプロジェクト「SHINING WOMAN PROJECT」を立ち上げ、2020年に『SHINING WOMAN #cancerbeauty』を発表した。海外での活躍も目覚ましく、2018年にはロンドンのDaiwa Foundation Japan House Galleryにて開催された「Double Method」展などに参加。2022年3月にパリのヨーロッパ写真美術館で開催するのグループ展「Love Songs」にも出展。KYOTOGRAPHIE2022では日常の悲喜交交や夜の街の風景を捉えた殿村流「愛の劇場」とも言える作品「焦がれ死に」を展示する。